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2010年7月28日 (水)

Dragon Age II 猿が書いたプレヴュー?

 CNNの長年にわたる中東専門のジャーナリストがツイッターに「よろしくない」書き込みをしてクビになったお話がありました。
 なにもこんなところで論じる気もないです。私は正気だ。「たかだか140字で中東関係を語るんじゃない」と誰もが批判しているとおりだと思います。

 ただ本Blogの守備範囲(打つだけ期待されてるガイジン大砲一塁手のより狭いけど!)では、以前ここに、日本の提灯記事満載の太鼓もちゲームメディアと違って、あちら(北米)ではものをいえるジャーナリズムが生き残っているとか、まるであっちが優越しているかのような、青臭い書生のような話をかいた記憶があります。
 真に浅はかでした。ここに謹んでお詫び申し上げます。

 反証1。

 IGNのDA2に関する最初のプレヴュー記事。

 http://uk.xbox360.ign.com/articles/110/1108057p1.html

 幸か不幸か、珍しく鼻が利いたのか、見落としたわけでもないのにこのBlogで訳してない。要約は下の太字部分。

 実はユーロゲーマーも一度上のIGNの記事を鵜呑みにしてしまって、「DA2ではもうあんまし頭使わなくていいみたい」ということを書いてしまっていた。そのリンクと要約。

 http://www.eurogamer.net/articles/dragon-age-2-dialogue-choice-simplified

**********

・Biowareは、DA2の会話の選択肢を"good"、"nasty"、"badass"の3つに制限した。

 選択肢の"good"はオリーヴの枝、"nasty"はギリシャ喜劇の仮面、"badass"は鉄拳を模したアイコンで示され、ひと目でわかる工夫がされていた。

(訳:「いい奴」、「汚い(ずるい)奴」、「悪い奴」と、あのレオーネ監督、イーストウッド主演の映画のタイトルみたいに簡素化しちゃったんだって? 断っておきますがあの映画はそこまで簡単な話ではありませんから)

・主人公はオーク(?!)の大群と戦っている。

・戦闘はまさに「コミックブックのような様相」を呈していて、(IGNの記者の目には)好ましく、Biowareが狙う方向性を示している。

**********

 たった数分間のデモだったこともあり、誤解満載なんでしょう。
 Biowareの公式フォーラムでは、このIGNのプレヴューは猿が書いたことにされています。

 さて、ユーロゲーマーもさすがにヤバイと思ったのか修正記事を載せた。

 http://www.eurogamer.net/articles/ign-dragon-age-2-report-debunked

**********

 Biowareは、誤謬だらけのIGN記事について修正するコメントを出した。
 Biowareの公式ページのフォーラムで、まずリード・デザイナーのレイドロー氏がコメントしている。

「どうして選択肢が3つになっちゃったと思い込んだのか理由が思いつかないんだけど・・・、たぶん選択肢の半分がすでに使われてしまった状態で(訳:つまりもう表示されないということかな)、残り半分だけを見せてしまったのかもしれない」

「それとアイコンがダイアログホイールの中で固定されているなんて、それはない。まず意味ないし。私たちはもっとずっと柔軟だ。それも体操選手みたいにね」

(訳:このあと、最大5つの行動決定(choice)選択肢と最大5つの調査究明(investigation)選択肢があることが説明されているのは、既にこのBlog記事に訳したとおり)

 ゲイダー氏まで登場。
「それしか見なかったんじゃないの? デモはアクション中心だったし、ダイアログの選択は一回だけで、そう、たしかに選択肢は3つしかなかった。すでにこのスレッドのどこかでうちの者たちが言ってるように、制限はそんな少なくないよ」

「人格オプションも、IGNの記事の中で誤解されているようだけど、私らが説明したことよりも、画面で見たセリフのほうに強く印象付けられたようだね。もっとずっと複雑だよ。もっと長い会話の一部分だけだったのだろう。そのうち詳しく話すことはできると思う」

**********

 フォーラムでは「そもそもダークスポーンのことをオークの大群?とかいう奴をデモに呼ぶな!」とかも言われてますけど、まあそれはいいんではないの。

 反証2。

 http://kotaku.com/328244/gamespot-editor-fired-over-kane--lynch-review

 これもBiowareのフォーラムで、「IGNとかGameSpotなどの書いたことを信じるんじゃない! 大企業は悪だ!」の主張?の中から見つけたもの。2007年と相当古い記事なので今更感がただよってます。なにが起きたのか確証もない。

 要約すると、GameSpotの長年のライターであった人が、"Kane & Lynch: Dead Men"(Eidos、X360)のレヴューで6.0をつけたため、激怒したパブリッシャー側がGameSpotに圧力をかけ、その結果ライターが干され、クビになったんじゃないか、という憶測記事。その背景には当時のGameSpotのサイトで大々的にK&Lの広告宣伝が打たれていたという事実もあるようだ。またこの憶測を強化しうる傍証としては、メタクリティックのスコア的にもこのゲームは60点台であり、このライターの評価が格別悪いわけではなかったというものもある。
 ところが一方でこのライターは、"Tony Hawk's Pro Skater 3"に(GameSpotおそらく初の)10点満点をつけたり、"The Legend of Zelda: Twilight Princess"には8.8しかつけなかったりと、ネットのユーザー(つかファンボーイ)が激怒するような評価をつける人でもあったのだ。

 真実は藪の中だそうです。

 GameSpotは2007年時点ではCNetの傘下で、2008年にCBS interactiveがCNetを買収。
 IGNはかのルパート・マードックのNews Empire、もとい、News Corporationの傘下。

 「大企業が悪」かどうかはしらないが、「大企業はたくさんお金を儲けないといけない」のは事実でしょう。そして「たくさんお金を払って広告を出してくださるお客様は神様」で「ライター(writersね)など使い捨て、代わりなんぼでもおる」なんでしょう。

 そしてゲームを売りたいほうからしたら、「レヴュースコアと売り上げの間にはかなり強い正の相関が存在する」から、「できるだけレヴュースコアが高い方が好ましい」し、GameSpotやIGNのようなメガサイトのスコアが「他のサイトを牽引してしまう可能性が大きい」から、特に注視もし、神経質にもなってるんでしょう。

 一番最初に書いたCNNのように、米当局や世界各国の通信当局から総スカンくらうとちょっと洒落にならないくらいの影響が出るマス・メディアとちがって、ゲーム・ジャーナリズムなんてファンボーイとアナリストや業界の人以外誰も気にしない、ちっちゃい薄っぺらいもんでしょうけど、大人の事情なんてどこでも一緒なのかもしれないんですね。

 おとなって、やーね。

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