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2010年6月27日 (日)

【ME2】オーヴァーロード(まとめ?)

 あなたのまとめはいつもまとめになってないじゃないか。
 そのとおり。どうも優等生的に批評たれるのがキライなもんで。ただの連想の垂れ流しになるんですよね。





 プレイ中にいくつか連想がとんだ。すでに書いているものもありますが、思いつくままに列挙してみる。

 映画「トロン」(1982)からは、その形式を借用しているのはあきらかで、開発者自体が認めている。電脳空間、ヴァーチャル・リアリティと呼ばれる昨今の洗練されたヴィジュアル表現もここからスタートしたようなもの。ウィリアム・ギブソン(ギブスン)の「ニューロマンサー」(1984 )より若干早いが、ギブソンの短編はそれ以前から存在してる。もちろん、同時代性による並行進化の結果なんでしょうから、どっちが早いかの議論は不毛かもしれない。
 オーヴァーロードのラスボスはこの映画のラスボス、MCP(メイン・コントロール・プログラム)のオマージュ。意味不明の咆哮も借り物だ。
 個人的に「トロン」で一番印象に残っているのは、実はこのラスボスでも、電脳空間の再現でも、後に本当にアーケードゲームになった戦車戦でも光子バイク(ライトサイクル)ゲームでもない。
 主人公たちがゲームグリッドから脱出し、I/Oタワーヘ向かう際に搭乗する、ソーラ・セイラー。太陽光帆船。
 ところが、この画像を探すのがこんなに大変なんて思いもしなかった。トロンといえばライトサイクル、というイメージがあまりに強すぎたんだ。

Ss384wcc
 船出のシーンはいつもとても印象に残る。映画LotR"The Return of the King"の最後の船出もそう。よくわからんが、縄文の血、南方の血がそう思わせるのか。私は「日本人は海洋民族ではない」説の信奉者だが、それは大航海時代のような地政学を振りかざす、ごり押し海軍国家には向いてない、という意味。
 「わたつみのこら」、「海の民」であることは間違いない。

Crrrslrs

 後ろはたしか敵の空母? 戦艦? 「スターウォーズ」(1977)のあまりに有名な冒頭シークエンスを借りた印象ですかね。そして全く成功していないw。

Tron_legacy_concept_art
 リメイク"Tron Regacy"では立派に再現されている。が、オリジナルのか弱い蝶のような意味不明の美は感じられず、ディスカヴァリー号のような様式美?のモチーフにされちゃった。なんでもかんでも今のハリウッドの手にかかると繊細さは喪われていく。つうか、このクロームメッキぽいテカリはもはや古いぞ?

Animac_dancer
オマケ。トロン撮影当時の超最新技術の光景がまるで色褪せて見える。テクノポップに通じるものが。

 何の気なしにふれたSF小説、「接続された女」、「ブルー・シャンペン」。どちらもジェンダーもので、それ自体このDLCに関係はないが、いわゆる「不具者」の苦悩であり、こじつければ通じるところはある。特にこのDLCのデヴィッドの生の姿は、「接続された女」の主人公が接続されている様子を髣髴とさせる。後者は、ハイテクの力を借りてしか生活すら満足にできない不具者が人並みはずれた才能を発揮するお話で、MEでは実はジョーカーもそういう役回りだが、デヴィッドの場合は悪影響のほうが強すぎたようだ。
 
 もちろん自閉症、Autistic Savantのストーリーは実話も含めいくつもあるでしょうし、映画でも"Rain Man"「レインマン」(1988)など著名なものだけでも結構ある。SF小説では(でもこれはSFじゃない、限りなく実話に近い話ですな)「くらやみの速さはどのくらい」など。厳密には違うが、障碍者が万能の天才に変貌して体験する苦悩というプロットは余りに有名な「アルジャーノンに花束を」も忘れてはならないかな。

 こういう話を聞いたり読んだりするにつけ、人間(に限らんでしょうが)の細胞は全身すべて入れ替わり続けるのに、脳細胞だけが生まれたときから増えず、成長期を過ぎたら減る一方、しかも何割も使っていないまま、などという話を思い出す。

(私は、これまで何度も苦渋をなめた結果、過去に学んだ科学の話は全部ウソだった、という前提から調べ直すことにしてる。試しにこれも調べなおすと案の定。最近の学説では大人の脳細胞も再生してるかもしれないそうだ。オッカムのかみそりは、複雑性に満ちたこの世の中で押しつぶされないための必要な心得だが、科学的技法ではないね)

 凡庸、(普通は)温和、協調的、(他の哺乳類たちと比べて知性以外は)さっぱりとんがってない、そういう方向に進化したのは、結果論として最適戦略なんでしょうが、器のポテンシャルとしては随分色々ありそうねー、というSF永遠のテーマ。

 予想通り出口を見失っておりますが、気にしないw。構造は悪だw。

 人間とコンピューターとの融合。このDLCではヒューマン・コンピューターとコンピューターの融合だが、どっちにしろこれは陳腐だ。ひとつの「精神」(VIをそう呼べればだが)が占拠している器に、もうひとつの「精神」を無理やり押し込んでいいわけがない。正気を喪えと命じてるようなものでしょう。
 
 もちろん、「精神」とは何かなんて、決してビデオゲームで取り扱ってはいけないテーマ。売り上げが落ちます。いやマジで。そこは所与で。なんとなくあったって感じで。ノルマンディだって、なんとなく飛んでますって感じ。マス・リレーも気がついたら移動してましたーって程度で許してやってください。サイ・ファイですから。

 原文は読んだことないが、エドモント・ハミルトンの古い作品に、SFが本ものの科学と誤解した未来の科学者が、過去の宇宙船の設計図どおりに再構築してみたら機関部分が空っぽなことに気がつき、首をかしげるという笑えない短編があったそうな。
 そこをさらに開き直って、宇宙航行におけるコンピューターの使用禁止を制約条件にしてしまって、ギルド・ナビゲーターの「らりった勢いで」、あるいはこれは原作なのかリンチの映画表現だったのか忘れたが「別離の悲しみ? ホームシック?」でワープしちゃう「デューン」とか馬鹿馬鹿しさを通り越して感動すら覚える。
 日本だと「何もかも消えちゃえーっ!」っていうやつかな。いいんです。読者(観客)が納得してしまえば。

 最後に、「ピノッキオ」ではなく、「フランケンシュタインの怪物もの」であることは明らかなこのストーリー。やはりテーマは「科学の傲慢」であったのか。

 あのブラウニングの引用セリフの翻訳でひっかかったのは偶然ではなく、やはりテーマに直結していたと自画自賛。セレンディピティともいう。最後あたりのシェパードのセリフに「野望」と「幸福」を天秤にかけるという、このDLCストーリーの大意そのものがハッキリと出ていました。

 セレンディピティといえば、アーチャー博士が「ユウレカ! セレンディピティ!」と叫んだシーンの意味は、最後までプレイするとわかりますよね。(おそらく他に身よりもないので)たまたま研究所まで同行していた自閉症の弟が(数学のサヴァントであることは前から博士もわかっていたが)、まさかゲス語を解読できるなんて思いもしていなかった。
 それがこの途方もない地獄の始まりだったわけですが。

 またしても、家族を使ったか! 安易だ、ご都合主義だ、家族が苦しめば皆同情するのは当たり前だという批判は、もうしょうがないからあきらめて。(日本だけを除く)全世界で何百万本も売らないといけないの。EAのMBAが正気喪ってBiowareにちょっかい出されると困るの。角を矯めて牛を殺されちゃうの。全世界普遍のテーマなんて決まってるの。

 サイバー空間の表現が、ちょっとうーん、どっかで観たよなあ、だったけど十分楽しめる内容でしたね。500円でここまで楽しめるレジャーを述べよ。
 次のDLCはどんなのかなあ?(ケーシーはまだまだ弾切れはしないといっていたね)

 ああ、ファミレスでサラダバー、ドリンクバーだけで一日中だべってる子連れの主婦を除く。あれは最強。それには勝てない。

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