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2010年5月30日 (日)

【ME2】マス・エフェクト映画、こうはならないで。

 "Moon"は恵比寿でまだやっているらしいのですが、そろそろ上映期間が終わる。実は結構そばなんで行こうと思えば・・・。最近はシアターに足を運ぶのが億劫だ。一部シーンだけネットで観たが、んー、"Solaris"とか、雰囲気似てるのか。そういうのは自宅でゆっくり観たいなあ。
 シアターに行くのは本当に3Dで観なければダメ!とかいうものに限定しています。そしてそういう映画は実はほとんどないそうだし。

 週末は、ずっと前に入手していながら放置していた"Children of Men"(2006)他の積みBD/DVDを片っ端から観ることにしました。

 あ、マス・エフェクトの映画の監督候補(注)のお話の続きです。
 観ていないものは観ておこうと思った。"Moon"、"Children of Men"あたりが抜けていたので。

(注)IGNのエディターのウィッシュリストで、なんらオフィシャルなものではない。

 "Children of Men"は、かつての"Fahrenheit 451"などを髣髴とさせるようなデストピア映画だったのでした。"Fahrenheit 9/11”と間違わないように。ブラッドベリのほうです。
 テーマがテーマだけに、なかなか観る気が起きなかったのですが、これぞ食わず嫌い。面白い、割と好き。でもブラッドベリがSFか?というのと同じようにこれはSFじゃないな。面白ければ何でもSFだからどう呼んでもかまわないけど。
 この映画の監督が候補のリストにあげられていた理由は、マス・エフェクトのジェノフェイジからの連想なんでしょうかね。この映画からは、それ以外にはあまり適当な理由が見当たらない。むしろこれはキリスト教の聖母であるとか、天使であるとかそういう話だもの。
 ベスト・ハリポタ映画の監督というほうで選ばれたなら確かに納得ですが。

 "Firefly"の監督も候補にあがっていた。ちょうどリーダーを中心とした群像ものだし、マス・エフェクトの雰囲気とは確かに若干似ている。西部劇風マス・エフェクトって感じだ。BiowareやObsidianにもこのシリーズのファンを自任する人は多い。
 ただテレビシリーズを長くやってる人なので、大画面には普通は呼ばれないでしょう。

 マス・エフェクトのクォリアンとゲスの戦いに象徴される、マン・マシンの死闘の例はSFの定番でもあり枚挙に暇がないですが、"Firefly"同様テレビシリーズだった"Battlestar Galactica"もそうですね。
 2004開始のほうのリメイクは断片的にしか知らなかったのだが、全シーズン制覇てのは金もかかるし躊躇していた。とはいえまったく知らないというのも問題かと"The Plan"という映画版だけ観たのですが、これはしくじった。いかんかった。これ単体はどうにも人気のない作品らしく、やっぱぜんぜん面白ない。あわてて本編のほうを注文したのですが・・・。

 こちらのサイロンは今風のコンピュータ・ヴィールスを用いるので、人類側は情報機器をはじめとしたハイテクを放棄してるという。でも、これは明らかに製作予算圧縮の都合ですよ。20世紀の風景を流用できてしまうのだから、お金かからない。だからといって前世紀を振り返るノスタリジアの趣向を目指しているわけでもないようだけど。
 オリジナルのテレビシリーズの出来は今やどうかと思うし、リメイクのこちらもあまりマス・エフェクトのノリと合致するとも思えない。

 どうせあれでしょ、"Enemy of the State"みたいなもんでしょ、と思って放置していた"Eagle Eye"が、実はそっち系の類似したテーマで意外だったが、わりと楽しめた。
 続けてみたのが"Live Free or Die Hard"というのも奇遇。どちらもテロリズムの恐怖とその反動としての過剰サーベイランスの不安というものを表現する内容なんで、同時代性があって当然だったのかもしれません。

 ブルース・ウィルスでいえば"Surrogates"は、ちょっとはしゃぎすぎな感じがした。エイジングの恐怖とプラスチック・サージェリーに象徴されるルックス重視のアメリカ社会を笑えばいいのかと思っていたら、んー、最後はちょっと違うところにいっちゃったのね・・・。

 残念ながら上映時間2時間程度の映画で、マス・エフェクトの幅広い設定を全部こなすなどは無理でしょう。ジェノフェイジとか、クォリアン・ゲス紛争とか、そういう部分はきっと切り落とされるんでしょうね。

 そうなると、3Dの大活劇、よく言えば「直感的に楽しめる」、悪く言えば内容スカスカのサイファイ・ムービーになってしまう不安がどうしても拭い去れない。

 上にあげたような映画は、それぞれ、その道ではちゃんと成立しているものばかりだが、では、どうなってしまうと残念なのか・・・。

 個人的に、これは頼むから勘弁してくれ!というものをいくつか。

 もちろん、"Star Wars"(1977)、"The Terminator"(1984)、"The Matrix"(1999)など、「似てるといわれた瞬間に最初から負け」な相手は除きます。そういうのとどうしても似てくるんだよね。そこは避けて欲しいですね。

 "Lost in Space"(1998)
 テーマ音楽はなかなか記憶に残ります。でもそれだけ。あのオリジナルが、なんでこんななっちゃうの? おそらく作る人たちは三部作くらい考えたんでしょうが(ストーリーもルーズエンドだったし)、見事に宇宙船Jupiter 2は行方不明のまま未帰還となりました。端的にストーリーが破綻しているという格好の例でしょうか。
 参考にすべきは女子クルーの胸元やお尻を強調したユニフォームのみ!

 "G.I. Joe: The Rise of Cobra"(2009)
 いや、この映画自体は、確かにふざけすぎだけど、まあまあ楽しめる。大脳豆粒、小脳肥大映画は観ていて屈託なく楽しめる利点があるけど、マス・エフェクトをこうされると困ります!という例であげました。"Transformers"シリーズもそっちよりかな。
 似せるなら、"X-Men"シリーズか"Spider-Man"シリーズくらいをまねて欲しい。どっちかってと"Iron Man"シリーズに似そうだけどね。

 "Star Trek"(2009)以外のスター・トレック映画。
 やっぱテレビシリーズ母体の作品と最初からシアター向けのものではどうしても差が出ます。最初からカルト映画狙っちゃ困ります!という意味であげておきます。2009年のは、あれは出来すぎと思うくらいよく出来ている。スペースシップ、宇宙戦争ものでは個人的ベスト(!)であるヴァーホーヴェンの"Starship Troopers"(1997)に勝ったかもしれないw。

 "RoboCop"(1987)。
 貴様、ヴァーホーヴェン先生の大名作に何をいうか!と勘違いしないように。ガンファイトとかキチガイ殺人マシンの挙動なんか似て欲しいと期待してるけど、マス・エフェクトのメインストーリーに主人公の個人的なアイロニーとかそういうのいらないし。同じ理由で"Universal Soldier"(1992)のようにもならないで欲しい。だいじょうぶですって、ロボコップ、ユニソルの良さはわかってますから。
 ヴァーホーヴェン先生でいうなら、"Total Recall"(1990)の悪趣味、わけのわからない気色悪さも味付けとしては面白いが、メインディッシュにしてしまうとああなっちゃうのね。
 あ、"Zwartboek"("Black Book", 2007)観てないなあ。調達しよう。

 マス・エフェクトじゃなきゃ、先生にSF撮って欲しいけど、こういう鳴り物入りのメジャー扱いの作品でまた勘違いされてしくじると、先生もうハリウッドで撮らせてもらえなくなるから複雑なのよ。

  "2012"(2009)
 世界破滅した気になれないでしょ、あれじゃ。惑星壊滅のエフェクトだけは借りてもいいかも。

"Space Cowboys"(2000)
 内容というよりは、あんまし高給取りのスターばかり並べると良くない、という意味。
 "Ocean's Eleven"シリーズにはならないで欲しい。同じ理由で"Minority Report"(2002)、"War of the Worlds"(2005)、スピルバーグ&クルーズのようなのもいらない。お金かければ誰だってあのくらいになる。

"I Am Legend"(2007)
 最後にこれ。なにしろこの作品の脚本家はすでにマス・エフェクトのライターの席を確保したようなんで、今度はちゃんとがんばってくれってことで。
 あれは・・・退屈だった。なぜ"Resident Evil"(2002)より評判がいいのかわかりません。あ、でも"Resident Evil"(「バイオハザード」ね) のようにもならないで欲しい。あれはもうあれでいいから。ジョボビッチをクルーに呼ぶならありだけど。

(追加)
 おっと、ひとつ大事なものを忘れていた!

"Final Fantasy: The Spirits Within"(2001)
 「可愛い可愛いストーリー」に作者自らが陶酔した結果がこれ。他の人は誰もわからん。 
 あかんで、これはあかん。ゲーム映画化の反面教師。ゲームとまったく関係ねえし!
 映画素人の作者自体がこうなっちゃうともうだめだが、映画のプロはゲームと関係なし勝手にやることが多いというのも事実。逆にゲームをそのまんまなぞってもダメ。さじ加減が非常に難しいという心配は確かにある。Biowareの方たちはぜひ大所高所のほかは口を出さず、映画のプロに任せてくだされ。

 つべこべ言ってるけど、じゃあ、どうなればいいのだ?!
 わかったら苦労はしないけど、少し考えてみます。 
 かほどさように、すでにあるものの批判は簡単、建設的な発想は難しいのです。

********** 

 "Children of Men"のクォート。この映画は「原因不明で18年間ひとりの子供も生まれない状態が続いた人類社会の話」と言うのは、ネタバレではなく物語の提示です。

 人類に確実な滅亡をもたらすこの謎を究明するため、世界中から召集された科学者や賢者たち。その名も「ヒューマン・プロジェクト」と呼ばれる大集会で盛大な夕食会が催された。なぜ女性は誰も懐妊しなくなったのか? なぜ二度と子供が生まれないのか? 何らかの遺伝子実験の影響だとか、ガンマ線のせいだとか、公害のせいだとか、お互いに自分の理論を提示しあって喧々諤々となった。

 その騒然とした夕食会の間、ひとりのイギリス人の男が、ただの一言も発せず、片隅で料理をむさぼっていた。周りの者は彼の意見も聴いてみようと思った。「なぜ赤ん坊が産まれなくなったんでしょう?」
 イギリス人は大きな鳥の羽肉を口にくわえたまま、顔を上げて周りを見回し、「見当もつきませんね」と言った。

「ところで、このコウノトリは本当に美味だと思いませんか?」

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